「カメレオン」はギャグ系ヤンキー漫画が読みたい人におすすめ
週刊少年マガジンで連載されていたヤンキー漫画「カメレオン」。中学時代いじめられっ子だった主人公矢沢栄作が高校でヤンキーとしてデビューします。
しかし入学した高校には暴走族に所属するような百戦錬磨のヤンキーがおり、当然ながら矢沢は目をつけられてしまいます。小学生にも負けてしまうほど喧嘩が弱い矢沢なのですが、信じられない強運やハッタリを武器に数々の修羅場を乗り越えていきます。
ライバル達とは戦いの後は、強い絆で結ばれていき、矢沢は周りを巻き込みながらどんどん勢力を増していき、成り上がっていくというストーリーです。カメレオンの魅力はまず絵がとっても見やすい所。ヤンキー漫画は劇画タッチが多く、苦手な方も多いと思いますが、絵のタッチが柔らかいので子供や女性でもすんなり入り込めます。
そんな中でもオートバイの描写は非常に細かく、バトルシーンも迫力満載なので、本格的なヤンキー漫画ファンにもしっかり楽しめる内容になっています。内容の感想についてですが、最初は憎たらしいライバル達も仲間になれば、みんないい奴になり、時にはギャグシーンにも登場するなどシリアスなシーンだけでなく笑いの要素も盛り沢山です。
新たなライバルが登場すると2から3巻分のストーリーがあり、それが終わると3から4話くらいはクールダウンでギャグ中心の読み切りが入っており、上手く読者を疲れさせないよう工夫しているなと感じています。私がカメレオンを人に勧めるとしたら、是非車バイク好きや90年代にバイクに乗っていた人達などに読んで欲しいと考えています。
カワサキのZⅡやFX、ヤマハのXJなど往年のバイクファンには堪らないシーンが満載で(主人公の矢沢は原付しか乗りませんが)、スピード感あふれる走行シーンやバトルシーンなど様々。昔乗っていたバイクが出ていたら懐かしさのあまり涙してしまうのではないでしょうか?その他にもあった驚くような展開が多く、読み手を絶対に飽きさせない内容となっていて、すべての世代の老若男女にお勧めしたい作品です。